パーソナルトレーナーとしての勤務経験がない方は、就業先を探す際に「実務経験がなくても採用されるのだろうか」と不安を感じるのではないでしょうか。
企業によっては、未経験者であっても積極的に採用しているケースもあります。そのため、実務経験がなくても、パーソナルトレーナーとしての就業を諦める必要はありません。求人情報をチェックし、ご自身に適した就業先を見つけて応募しましょう。
この記事では、パーソナルトレーナーの未経験者に向けて、求人情報の探し方を詳しく解説します。保有していると有利な資格もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
「未経験者OK」と明記されたパーソナルトレーナーの求人もある
求人情報サイトでパーソナルトレーナーの求人情報を検索すると、「未経験者OK」「未経験者可」などと記載された求人広告が多数ヒットします。未経験者であってもパーソナルトレーナーとしての就業を諦める必要はなく、求人への応募が可能です。
ただし、パーソナルトレーナーは人体を扱う業務、健康に関わる業務に従事するため、資格を取得するなどして、適切な準備をしたほうが良いでしょう。
未経験で応募する方は多いので、資格がない状態では周囲との差別化が図れません。資格を取得し、パーソナルトレーナーとして就業するために準備していることや覚悟を示すほうが、転職の成功につながりやすくなります。
パーソナルトレーナーとして働きたい未経験の方におすすめの資格に関しては、以下で解説しているので、そちらもご一読ください。
未経験者でもパーソナルトレーナーとして就業できる背景
以下は、未経験者であってもパーソナルトレーナーとして就業できる理由・背景です。
- 健康維持のためにパーソナルジムに通う方が増加しているため
- 少子化により人手不足が深刻化しているため
それぞれに関して詳しく説明します。
健康維持のためにパーソナルジムに通う方が増加しているため
昨今、健康維持のためにパーソナルジムに通う方が増加中です。その背景には、少子高齢化により、高齢者の割合が全人口の3割を超えていることがあげられます。
健康を気にするシルバー世代・シニア世代の人口が増え続けているため、今後もパーソナルトレーナーの需要は拡大するでしょう。
企業(店舗)側としては、顧客数が増加すれば当然、指導するスタッフ(パーソナルトレーナー)の数も増やさなければなりません。そのため、未経験者であっても、パーソナルトレーナーとして採用される状況が見受けられます。
少子化により人手不足が深刻化しているため
近年、少子化によって生産年齢人口の減少が続いており、さまざまな業界で人手不足が深刻化しています。「求人広告を出したのに応募がなく、人材を確保できない」とお悩みの経営者も珍しくありません。
パーソナルジム業界においても応募者数が減少しており、「経験者限定」という条件で募集をかけると、人材を確保しにくい状況です。そのため、「未経験者OK」「未経験者可」といった条件で求人広告を出稿するケースが数多く見受けられます。
未経験者でも応募可能なパーソナルトレーナーの求人を探す方法
以下は、未経験者でも応募可能なパーソナルトレーナーの求人を探す方法です。
- 求人情報サイトで探す
- 大学・専門学校などの就職活動を支援している部署に相談する
- ハローワークで探す
各方法に関して詳しく説明します。
求人情報サイトで探す
さまざまな企業が求人情報サイトを運営しており、パーソナルトレーナーの求人情報も探すことが可能です。パソコンやスマートフォン、およびインターネットに接続できる環境があれば、いつでもどこからでも求人情報を閲覧できます。
勤務地・勤務時間・給与・福利厚生などの条件を自由に変えたり、「未経験者でも応募できる求人」の検索・絞り込みを実施したりする機能もあるので、活用しながら求人を検索しましょう。
大学・専門学校などの就職活動を支援している部署に相談する
体育大学や医療系大学、スポーツ系の専門学校・スクールなどに在学中の学生は、学内の就職活動を支援している部署に相談しましょう。求人情報サイトに掲載されていない非公開求人情報が取り扱われているケースもあります。
また、ゼミ・研究室の指導教員(担任)や卒業生(同窓生)に相談することも、選択肢のひとつです。
ハローワークで探す
ハローワーク(公共職業安定所)でも、パーソナルトレーナーの求人情報を探せます。また、履歴書・職務経歴書といった応募書類の作成方法や、面接対策に関するセミナーも実施されているので、必要に応じて参加するのも良いでしょう。
なお、施設に出向くのではなく、自宅から「ハローワークインターネットサービス」のサイトにアクセスし、求人情報を検索することも可能です。
パーソナルトレーナーの求人情報に関してチェックしたい要素
パーソナルトレーナーの求人情報を閲覧する際は、以下の要素をチェックしましょう。
- 雇用形態
- 給与・賞与
- 福利厚生
- 独立開業の支援の有無
各要素に関して詳しく説明します。
雇用形態
まず、正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトなど、雇用形態をチェックしましょう。なかでも正社員は雇用が安定しており、同じ企業で継続して働き続けることが可能です。
また、企業と雇用関係を結ぶのではなく、フリーランス(個人事業主)として働く方法もあります。
近い将来に独立してパーソナルジムを開業・経営する予定がある場合は、正社員にこだわる必要はないかもしれません。契約社員・派遣社員・パート・アルバイト・フリーランスといった形態で業務をこなし、ノウハウを吸収することも選択肢として検討すると良いでしょう。
給与・賞与
「パーソナルトレーナーの仕事が好き」という気持ち・情熱だけでは、生活は成り立ちません。仕事もプライベートも充実した人生を送るためには、応募前に給与・賞与の金額を確認することは必須です。
また、正当な対価を得なければ、モチベーションを維持しにくく、業務の質が低下する可能性があります。パーソナルトレーナーとして常に全力で顧客をサポートしたいのであれば、可能な限り給与・賞与が高い企業で就業するほうがモチベーションアップにつながるでしょう。
福利厚生
福利厚生の内容も確認したいポイントです。具体的には、交通費、資格手当、資格取得の支援(スクール代・書籍代の補助)、社員食堂、社員寮、家賃補助などの有無・金額をチェックしましょう。
求人広告に目を通したうえで不明な点がある場合は、電話やメールで問い合わせたり、面接の際に質問したりすることもご検討ください。
独立開業の支援の有無
「将来的には独立開業したい」とお考えの方は、独立開業を支援してくれるか否かも確認しましょう。
企業によっては、独立開業支援制度を用意している場合があります。求人広告の内容だけではなく、公式サイトやスタッフブログなども閲覧し、制度の有無・内容をチェックしてください。
支援制度についてより詳細を知りたい場合にも、電話やメールで問い合わせたり、面接の際に質問したりしましょう。
パーソナルトレーナー未経験者が持っていると有利な資格
未経験でもパーソナルトレーナーの求人に応募できるとはいえ、無資格の状態ではほかの応募者と差別化が図れません。
パーソナルトレーナーとして働く準備ができていることや覚悟を示すためにも、仕事で活かせる資格を取得しておくことをおすすめします。資格取得者には資格手当が出る企業もあり、給与面で優遇される可能性もあります。
パーソナルトレーナー未経験者が持っていると有利な資格は、以下の2種類に大別することが可能です。
それぞれに関して詳しく説明します。
医療系の資格
法律上は、無資格でもパーソナルトレーナーとして就業可能です。とはいえ、活躍しているパーソナルトレーナーの多くは、なんらかの資格を取得しています。
医療系の資格は、取得する過程で人体の構造に関して深く学ぶため、パーソナルトレーナーの業務に役立つでしょう。以下は、パーソナルトレーナー業務に適した医療系資格の例です。
資格名 |
内容 |
理学療法士 |
ケガ・病気で身体に障害がある方や障害の発生が予測される方に対し、運動療法・物理療法を用いて、自立した日常生活が送れるように支援するリハビリテーションの専門資格 |
柔道整復師 |
骨・関節・筋・腱・靭帯などに加わる急性・亜急性の原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などのケガに対して、手技・包帯・テーピングなどで回復を図る専門資格 |
健康維持のためにパーソナルジムに通う中高年層が増加する昨今、医療系資格を保有していると、指名の獲得に有利に働く可能性があります。
ただし、これらの資格を取得するためには、大学や専門学校に数年間通わなければなりません。上記の資格取得には、ある程度の時間・費用がかかることにご留意ください。
スポーツやトレーナー関連の資格
スポーツやパーソナルトレーナーに関連した資格には、「NSCA-CPT」「NASM-CPT」「NESTA-PFT」などがあります。下表に、各資格の概要をまとめました。
資格名 |
概要 |
NSCA-CPT |
- アメリカに本部を置くNSCA(National Strength and Conditioning Association)が認定しており、国際的に信頼されているパーソナルトレーナー資格
- 健康と体力のニーズに関して、評価・動機づけ・教育・トレーニング・コンディショニング全般の指導を実施するための専門的能力があることを証明できる
- 1993年に認定試験がスタートし、1996年からはNCCA(全米資格認定委員会)の承認を受けている
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NASM-CPT |
- NASM (全米スポーツ医学アカデミー)が認定する資格
- NASM-CPTは、NASMのベースとなる資格
- 現在、世界95ヶ国でNASMのカリキュラムが提供されており、100ヶ国以上でNASMトレーナーが活躍している
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NESTA-PFT |
- NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)が認定するパーソナルフィットネストレーナー資格
- 日本国内だけではなく、国際的に通用する
- NESTAでは、日本支部の「NESTAジャパン」を立ち上げ、日本人向けにプログラム・試験を提供・実施している
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各資格の取得条件や費用などの詳細については、資格の認定を実施している団体の公式サイトなどで確認が可能です。
スクールでスキルを習得した事実を履歴書に記載することも有効
パーソナルトレーナーとしての就業を目指す場合、資格取得を目指すほか、スポーツ関係のスクールやトレーナー育成スクールで学ぶことも有益です。
スクールで学んだ事実を履歴書に記載すれば、パーソナルトレーナーとして働く準備が整っていることをアピールできます。すると、ほかの応募者と差別化でき、採用担当者が好印象を持つ可能性が高まるでしょう。
また、スクールによっては、上述した資格を含む、資格取得のサポートをおこなっている場合もあります。スクールごとに学習プログラムや費用などは異なるため、内容を比較してご自身に適したスクールを選びましょう。
まとめ
健康を気にする中高年層などの顧客が増えていることや、少子化で人手不足が深刻化していることにより、「未経験者OK」「未経験者可」と明記したパーソナルトレーナーの求人広告を出す企業は多くあります。雇用形態・給与・福利厚生などをチェックしたうえで、ご自身に適した企業に応募しましょう。
パーソナルトレーナーとして働く場合、資格がなくても就業すること自体は可能です。ただし、資格を取得することで、パーソナルトレーナーとして働く覚悟を示すことができるため、ほかの応募者と差別化が図れます。
パーソナルトレーナーとして働く際に活かせる資格にはさまざまな種類があるので、取得費用・期間などを考慮し、ご自身に適したものを取得しましょう。
独学での資格取得が難しいと感じる場合は、トレーナー育成スクールへ通うのも有効な選択肢です。スクールの中には資格取得から就職までサポートをおこなっている場合があります。
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