筋肉の勉強はパーソナルトレーナーやフィットネス業界を目指す方に必要です。筋肉について勉強することで、適切なトレーニングメニューを提供する知識が身につきます。
ただし、筋肉の勉強をする際の手段や筋肉に関連した資格はいくつもあるため、勉強を始める前に知っておきたいものです。
この記事では、筋肉について勉強する方法や筋肉に関連した資格などを解説します。筋肉について勉強したいと考えている方は、参考にしてください。
筋肉について勉強する際の手段は?
筋肉について勉強する際の手段として、次の方法があります。
- 独学で学ぶ
- 専門学校や大学で学ぶ
- トレーナー育成スクールで学ぶ
上記を順番に解説します。
独学で学ぶ
筋肉の勉強は独学でも可能です。独学ならご自身のペースで勉強を続けることができ、他の勉強方法に比べて費用を節約できる傾向があります。
ただし、独学では筋肉に関する知識を体系的に学ぶことは難しいです。加えて、誰の指導も受けずに勉強を続ける独学では、実践経験を身につけることはできません。
また、1人で勉強を続けることになるため、モチベーションをご自身で維持する必要があります。
独学で学ぶ方法はメリットもありますが、人によってはデメリットのほうが大きく感じる可能性もあることを覚えておきましょう。
専門学校や大学で学ぶ
筋肉について専門学校や大学で学ぶことも可能です。専門学校や大学によっては筋肉を勉強できる学科やコースがあり、高度かつ専門的な知識・技術を学ぶことができます。
筋肉の構造や機能、トレーニング方法に関する理論を教わって体系的に理解できることは、大きなメリットです。また、学校によっては卒業までに資格取得を目指せるため、就職に有利に働く可能性があります。
ただし、専門学校や大学で学ぶには時間と費用がかかります。一般的に卒業までに数年を要し、期間中は学費や生活費などの費用がかかるため、時間的な制約と金銭面の負担がともなう勉強方法といえるでしょう。
トレーナー育成スクールで学ぶ
筋肉について学ぶ場合、トレーナー育成スクールに通う方法もあります。トレーナー育成スクールとは、パーソナルトレーナーやジムトレーナーなどの育成を専門的におこなう学校です。
実践的な知識・技術を現役のトレーナーから教わることができ、スクールによっては社会人でも通いやすいコースが設けてあるため、働きながら勉強することも可能です。
また、トレーナー育成スクールによっては筋肉に関連した資格の取得や、トレーナーとしての独立をサポートしてもらえる場合があるのもメリットです。
ただし、専門学校や大学に比べて卒業までの時間や費用がおさえやすい傾向にあるものの、やはり学習には一定の時間がかかり、ある程度の費用も必要です。
各勉強方法にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況と照らしあわせて、どの方法が最適なのか考える必要があります。
筋肉を勉強できる学問の種類
筋肉を勉強できる学問は以下のとおりです。
上記を順番に解説します。
筋学
筋学は解剖学の分野のひとつで、能動的な運動に関わる筋肉を研究する学問です。身体の運動機能を支える主要な筋肉を詳しく学ぶことができます。
とくに、トレーニングやスポーツに関連する大きな筋肉に焦点を当て、機能や働き、トレーニング方法などを学ぶことが可能です。
アスリートやパーソナルトレーナー、フィットネスインストラクターなど、スポーツ業界やフィットネス業界で働く方に役立ちます。
スポーツ科学
スポーツ科学とは、栄養学や心理学、生理学などの多岐にわたる分野から得られたデータを基に、スポーツをする方たちのパフォーマンスを最大限に引き出すための学問です。
身体の動きやトレーニングの効果を科学的に分析し、最適なトレーニング方法や食事、メンタルケアの方法などを学びます。
スポーツ科学では、運動生理学やコーチング科学などの分野もあるため、効果的な指導方法やモチベーションの維持方法など、パーソナルトレーナーにとって必要な知識や技術を身につけられます。
リハビリテーション学
リハビリテーション学は、怪我や病気で弱まったり、損なわれたりした体の機能を回復するための訓練や療法などを学ぶ学問です。人体の構造や機能、心身の発達などの理論を学ぶことができます。
一般的には、理学療法士が学ぶ分野ですが、パーソナルトレーナーが学ぶことで怪我から復帰したスポーツ選手やアスリートの指導をおこなう知識・技術を身につけることが可能です。
パーソナルトレーナーとしての専門性を深めたい方や、キャリアアップを考えている方はリハビリテーション学を学ぶのも選択肢となるでしょう。
筋肉に関する勉強ができる資格
筋肉に関連する資格は多様にあります。ここでは、取得の過程で筋肉の知識を学べる資格を順番に解説します。
NSCA-CPT
NSCA-CPTとは、全米ストレングス&コンディショニング協会(NSCA)が認定している、パーソナルトレーナー向けの国際的な資格です※1。
取得要件 |
- 高校を卒業している、あるいは高卒認定試験に合格している
- 18歳以上
- NSCAジャパンの正会員か学生会員
- 有効なCPR/AEDの認定者※1
|
合格率 |
82.3%(2022年度) |
取得までの費用 |
独学なら約8万円~約9万円 |
NSCA-CPTを取得するには、ストレッチや自重トレーニング、スタビリティエクササイズ、筋トレなど、さまざまなエクササイズに関する知識が必要になるため、資格取得の過程で筋肉のことを学べます。
また、取得の過程で学べるのはエクササイズや筋肉の知識だけではありません。クライアントのモチベーションを保つためのコミュニケーション能力や、年齢や性別、経験を問わず幅広い層に対して指導できる知識・技術なども磨けます。
※1出典:NSCA「NSCA認定資格とは」
※2資格認定に有効なCPR/AEDの認定には条件があります。
NESTA-PFT
NESTA-PFTとは、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)が、専門的な知識や技術を身につけていると認定した方に与える資格です※3。
取得要件 |
必須要件
(全部満たす必要がある) |
- NESTA JAPANからPFTテキストを購入済み
- CPR・AEDの技能を習得・保持している
- 日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有する
- 満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定資格試験合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者
|
該当要件
(ひとつ以上に該当する) |
- 1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
- 1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
- 体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
- NESTAの認定する養成講座、養成コース(認定校・認定アカデミー含む)を受講済みである
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合格率 |
‐ |
取得までの費用 |
独学なら約8万円~約21万円 |
NESTA-PFTでは運動生理学やキネシオロジー(運動機能学)、機能解剖学、生体力学、栄養学など、専門学校や大学で勉強するような学問が試験範囲となっています。そのため、資格取得の過程で、筋肉や人体、トレーニングに関する知識を身につけることが可能です。
また、NESTA-PFTでは、さまざまなクライアントとのコミュニケーション能力や、顧客を獲得するためのビジネススキルが必要だと考えています。そのため、独立や開業したときに役立つスキルを学びたい方におすすめの資格です。
※3出典:NESTA JAPAN(ネスタジャパン) -全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会「NESTA PFT認定 取得までの流れ」
JSPO-AT
JSPO-ATは、日本スポーツ協会が認定しているアスレティックトレーナー向けの資格です※4。
取得要件 |
次のいずれかをひとつを満たす
- 日本スポーツ協会の養成講習会を受講する
- 免除適応コースの承認校でカリキュラムを履修する
|
合格率 |
26%(2023年度の養成講習会参加者) |
取得までのおもな費用 |
養成講習会なら約9万円 |
JSPO-ATでは、「救急処置、検査・測定と評価」「アスレティックリハビリテーション」「テーピング」から問題が出題されるため、自然と筋肉の状態を分析する力や、怪我を防ぐためのトレーニング方法などを学べます。
スポーツ科学や運動生理学、リハビリテーション、栄養学などの専門的な知識も身につけられます。
※4出典:JSPO「アスレティックトレーナー – スポーツ指導者」
筋トレインストラクター
筋トレインストラクターは、日本インストラクター技術協会が認定している資格です※5。
取得要件 |
試験に合格する |
合格率 |
‐ |
取得までの費用 |
10,000円(税込) |
資格取得の過程で、筋肉を鍛えるのに必要な道具や実践的なトレーニングの方法などを理解でき、効率的なトレーニングを指導できる力を磨けます。
他の資格と異なり受験資格が設定されておらず、インターネットから申込み、在宅受験が可能です。筋肉の基礎知識を身につけたい、筋肉に関する資格を取得したいと考えている方は、最初に挑戦すると良いでしょう。
※5 出典:日本インストラクター技術協会(JIA)「筋トレインストラクター(スポーツトレーナー資格)」
筋肉の勉強を活かせる仕事
筋肉の勉強を活かせる仕事は以下のとおり、さまざまあります。
- パーソナルトレーナー
- スポーツインストラクター
- アスレティックトレーナー
- 理学療法士
これらの仕事では、人体に関する正しい知識を求められる場面が多いため、筋肉の勉強は必要不可欠だといえます。
たとえば、パーソナルトレーナーやスポーツインストラクターは、クライアントの目標に到達するために必要なトレーニングメニューを提案し、指導する仕事です。身体のしくみや筋肉の変化などの知識がなければ、適切なトレーニングメニューを考案できません。
パーソナルトレーナーやスポーツインストラクターが筋肉に関する勉強をおこなうと、適切なトレーニングメニューを考えるスキルがアップし、パーソナルトレーナーとしてのキャリアアップにつながる可能性があります。
アスレティックトレーナーや理学療法士は、スポーツ選手やアスリート、一般人が怪我をした場合の予防やリハビリテーションなどのケアをおこなう専門家です。
筋肉に関する勉強をおこなうと、基本動作能力の回復や維持に重要な人体の構造や機能を理解でき、運動療法や物理療法などの手法を身につけられます。
まとめ
筋肉を学べる学問は筋学やスポーツ科学、リハビリテーション学などがあります。
筋肉のことを勉強したい方は、関連した学問で学ぶことに加えて、取得の過程で筋肉に関する知識や技術が磨かれる資格の取得もおすすめです。
筋肉や資格の勉強は独学や専門学校、大学で学ぶ方法がありますが、トレーナー育成スクールへの通学も検討しましょう。
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