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2024.09.09コラム

パーソナルトレーナーは将来性のある職業?現状やキャリアアップのポイントを紹介

パーソナルトレーナーは、顧客を相手にマンツーマンでトレーニングの指導をおこなう仕事です。

ダイエットや肉体作りなど、トレーニングをおこなう目的は人によって異なりますが、パーソナルトレーナーは顧客の目的にあわせたトレーニング計画の作成や栄養管理などをおこないます。

また、純粋な肉体作りやダイエット以外に、医療的な問題を抱えた方を対象にリハビリの一環としてトレーニングをサポートすることもあります。

パーソナルトレーナーの顧客層は、スポーツ選手や芸能人から一般の方まで幅広く、年齢もさまざまです。

近年は、オンラインのパーソナルトレーニングも増えており、パソコンやスマートフォンなどを活用する指導方法も増加しています。

パーソナルトレーナーの働き方

パーソナルトレーナーとして働く際のおもな形態は、以下のとおりです。

 

  • 正社員・契約社員
  • 業務委託(フリーランス)
  • パーソナルジムの開業(独立)

 

それぞれを解説します。

 

正社員・契約社員

まずあげられるのは、既存のジムに正社員や契約社員として雇用されて働く形態です。正社員や契約社員では雇用主と雇用契約を結ぶため、労働基準法に守られています。

最低賃金が保障されており、一定の収入を得ながらパーソナルトレーナーとしての知識や技術を学ぶことができるため、未経験者や新卒の方も安心してパーソナルトレーナーを目指すことが可能です。

また、基本給に加えて成果報酬が設けられているケースも多いため、指名次第で収入アップも見込めます。ただし、雇用先次第では収入が上がりにくい可能性もあります。

なお、ジムによっては正社員や契約社員以外にも、アルバイトやパートとして働ける場合もあります。

 

業務委託(フリーランス) 

パーソナルトレーナーの働き方には、業務委託(フリーランス)もあります。業務委託は、ジムとの契約や個人契約によってパーソナルトレーナーとして働く形態です。

一般的には、企業側から提示された単価で企業が集めた顧客の対応をおこなうケースが多く、収入は対応数×単価で決まります。

なお、業務委託は高年収を目指すことができる反面、集客ができなければ収入が得られない状況に陥る可能性もあります。良くも悪くもご自身次第となるため、パーソナルトレーナーとしての実力・実績を付けることが大切です。

 

パーソナルジムの開業(独立) 

ご自身でジムを開業し、経営者兼パーソナルトレーナーとして働くことも可能です。ジムとの契約や設備をレンタルする必要がないため、マージンを取られることがなく、顧客が増えれば大幅な収入アップが見込めます。

ただし、開業にはある程度の資金が必要になるほか、ジムを運営するためのランニングコストも発生します。そのほか、資金管理や集客方法、収益計画の策定など、経営者としてのスキルも必要です。

 

 

パーソナルトレーナーには将来性がある?

パーソナルトレーナーを目指す方にとっては、業界の将来性が気になるところでしょう。以下では、パーソナルトレーナーの将来性を市場規模と利用状況から解説します。

 

市場規模から見る将来性

フィットネスクラブ・スポーツジムの市場は、増加傾向です。帝国データバンクによれば、2023年は売上ベースで前年比10%アップの6,500億円、2024年度はコロナ以前並の7,000億円に到達すると見込まれています※1。

また、近年は「低頻度利用かつ低価格」を求める利用者が増えており、少額・小型ジムの出店が目立っていますが、店舗数は増加しています。

上記のデータは、パーソナルトレーナーのみの市場ではないものの、フィットネス市場全体で見ると将来性は明るいといえるでしょう。

ただし、市場が大きいということは、それだけ参入者も多いということです。パーソナルトレーナーは特別な資格を必要とするわけではないため、参入障壁が低く、飽和状態になる可能性は否定できません。

※1出典:帝国データバンク「「フィットネスクラブ・スポーツジム」業界動向調査(2023年度)」

 

利用状況から見る将来性

パーソナルトレーナーを利用する方の目的は「ダイエット」や「健康のため」が多いですが、近年は高齢者向けの健康指導としてのニーズも高まっています。

また、中小企業基盤整備機構が実施したアンケートによれば、今後ジムやパーソナルトレーニングを「利用したい」または「状況によっては利用する可能性もある(どちらとも言えない)」との回答は全体の62.6%と、過半数を超えています※2。

更に、株式会社AZWAYの調査によれば「2024年に挑戦したいこと」で「筋トレ・フィットネス」は第4位と上位に入っており※3、パーソナルトレーナーは今後も需要が見込まれるため、顧客を獲得できるチャンスが多いといえるでしょう。

なお、パーソナルトレーナーとして成功するには、ニーズを把握して顧客を獲得できるかがポイントです。

近年は衛生面や非接触などが重視されている傾向があります。パーソナルトレーナーとしての信頼性は当然ながら重要ですが、トレーニング環境も考慮して戦略を立てる必要があるでしょう。

※2出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「市場調査データ フィットネスジム/パーソナルトレーニング」
※3出典:株式会社AZWAY「【2024年に挑戦したいことランキング】男女577人アンケート調査」

 

 

パーソナルトレーナーとしてのキャリアアップのポイント

パーソナルトレーナーは、職業としての将来性はあるものの、活躍するにはご自身の努力や学びが必要不可欠です。以下では、パーソナルトレーナーとしてのキャリアアップのポイントを紹介します。

 

資格の取得・スキルの向上を目指す

パーソナルトレーナーとして活躍するには、トレーニングや栄養学、メンタルケアなどの幅広い知識を学び、顧客に寄り添ったサポートをおこなうことが大切です。

また、顧客との会話が必要不可欠なので、コミュニケーション能力を高めることも重要でしょう。

このような知識を得るには、民間団体が認定している資格を取得することが近道です。パーソナルトレーナーにおすすめの資格の例は、以下のとおりです。

 

資格 特徴
NSCA-CPT NSCAの日本支部が認定する資格です。「クライアントに対する面談と評価」や「プログラムプランニング」などの5つの項目が試験に組み込まれており、幅広い知識を学ぶことができます。
NASM-CPT NASM(全米スポーツ医学アカデミー)が認定する資格です。NASMのメソッドであるOPTモデルをはじめとした、NASMの考え方や各専門分野に特化した内容を学ぶことができます。
NESTA-PFT NESTAが認定する資格です。トレーナーとしての専門知識とスキルを持っている方が認定を受けられ、ビジネススキルや顧客とのコミュニケーション方法なども学ぶことができます。
JATI-ATI JATIの資格は3段階に分かれており、ATIはもっとも基礎的な資格です。トレーナーとして人に指導するための必要な知識と技術を取得した方に授与されます。
健康運動指導士 公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」が認定する資格です。保健医療関係者と連携し、運動プログラムの作成や実践指導計画の調整などをおこないます。
健康運動実践指導者 公益財団法人「健康・体力づくり事業財団」が認定する資格です。医学的基礎知識や運動生理学の知識などを学び、運動プログラムに基づいて実践指導をおこないます。

 

ご自身だけでは資格取得が難しい場合、資格取得のサポートをおこなうトレーナー育成スクールへ通うのも選択肢のひとつです。

トレーナー育成スクールとは、プロのパーソナルトレーナーから、活躍するために必要な知識やスキルを学べる学校です。

サポート内容は育成スクールによって異なりますが、短期間での資格取得ができたり、就職のサポートを受けられたりするメリットがあります。

 

他業種の知識も学ぶ

パーソナルトレーナーとしてのキャリアアップを目指すなら、トレーナーとしての知識やスキルだけでなく、柔道整復師や理学療法士、鍼灸師、管理栄養士など、関連する他業種の知識を学ぶこともおすすめです。

身体の構造や動かし方、メンテナンスについて学ぶことは、パーソナルトレーナーとしての知識や技術の向上につながる可能性が高いです。

また、前述のとおり近年は高齢者向けの健康指導としての需要も高いため、介護関連の知識も身に付けると、新しい顧客獲得のチャンスが増えるでしょう。

 

ビジネススキルを向上させる

パーソナルトレーナーとしてフリーランスや独立を目指すのであれば、ビジネススキルを身に付けることは必須です。地域性や損益分岐を考えた金額設定、マーケティング戦略、業界の動向、集客方法など、学ぶことは多数あります。

とくにフリーランスとして働いたり独立したりした場合には、成功も失敗も自己責任となるため、新しい知識を学ぶ姿勢がとても重要になるでしょう。

 

 

パーソナルトレーナーの将来性は本人次第

パーソナルトレーナーには、明確な年齢制限は設けてありません。働ける年齢の上限がないため、ご自身の学ぶ意欲や取り組み方によってはいつまでも活躍できます。実際に、40代や50代で現役のパーソナルトレーナーとして活躍している方もいます。

パーソナルトレーナーは年齢制限で慌てる必要がないため、計画的にスキルアップや事業展開をすれば将来性は明るいといえます。

また、現場以外にも育成する側になったり、ジムを開業して経営者になったりと選択肢は広くあるため、パーソナルトレーナーとしての将来設計を考えてみましょう。

 

 

まとめ

パーソナルトレーナーといっても形態はさまざまありますが、形態に関係なく知識やスキルの向上は必要不可欠です。

市場規模や利用状況から見てもパーソナルトレーナーの需要はあるため、将来性は明るいと考えられるでしょう。

また、パーソナルトレーナーには年齢制限がないため、取り組み方次第では長く活躍できます。パーソナルトレーナーとして働く際には、トレーナー育成スクールへ通って資格を取得したり、スキルアップを目指したりと、ご自身で自発的に学ぶことが大切です。

将来設計をしっかりとおこない、長く活躍できるパーソナルトレーナーを目指しましょう。

 

 

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