パーソナルトレーナーを目指しているが、「資格はいらない」と聞き、それは本当なのか気になっている方もいるのではないでしょうか。また、パーソナルトレーナーの資格にはどのような種類があるのが知らない方も多いでしょう。
確かに、パーソナルトレーナーになるだけなら資格はいりません。しかし、パーソナルトレーナーとして、効果的かつ安全な指導をするためには資格は必須です。
この記事では、パーソナルトレーナーに資格はいらないといわれる理由と、資格取得のメリット、パーソナルトレーナーの資格と取得方法を解説しています。パーソナルトレーナーに興味がある方はぜひ参考にしてください。
パーソナルトレーナーに資格はいらない?
ここでは「パーソナルトレーナーに資格はいらない」といわれる理由を解説します。そのうえでパーソナルトレーナーを目指している方は、本当に資格は必要ないのかを改めて考えると良いでしょう。
資格の有無だけでなく、パーソナルトレーナーにはなにが必要であるかを理解することが大切です。
パーソナルトレーナーになるだけなら資格はいらない
パーソナルトレーナーとして働くのに特別な資格は必要ありません。実際の求人でも、未経験者歓迎の募集はあります。ただし、パーソナルトレーナーとして活動するためには、専門的な知識や技術が必要です。
アメリカではプロスポーツ界でトレーナーとして活動するためには、国家資格のNATA-ATC取得が必須です。日本は、トレーナーに関する法整備が追いついていないのが実情といえるでしょう。
資格なしでパーソナルトレーナーになり、付け焼き刃の知識で顧客への指導をおこなっても、良い評価を得るのは難しいです。正しい知識がないと、顧客にケガをさせるリスクも
高くなります。
パーソナルトレーナーは「顧客の身体を預かる職業」であることを認識しましょう。資格なしでなれるとはいっても、相応の実力が必要になります。
トレーナーの資格を気にしない顧客も多い
顧客がトレーナーの資格について気にする場面はそれほど多くありません。ほどんどの方はトレーニングの知識が少なく、トレーナーの資格を知らない場合がほとんどです。
顧客はトレーナーの資格よりも、ご自身との相性や指導の的確さ、周りからの評判やコミュニケーション能力の高さなどでトレーナーを評価する場合が多いです。
しかし、パーソナルトレーナーは人の命に関わる仕事です。顧客が資格を気にしないとしても、どのような準備をして顧客に向き合うかが問われます。
パーソナルトレーナーとしてのスキルが高ければ問題はない
資格を持っていなくても、パーソナルトレーナーとしてのスキルが高く、顧客にケガをさせることなく安全なトレーニングをおこなえるなら、資格はいらないといえます。
たとえ資格を持っていても、スキルが低ければ信頼されるパーソナルトレーナーとして活躍はできません。しかし、無資格のままトレーナーの経験を積んだとしても、資格保持者のような専門的な知識や技術を習得するのは難しいでしょう。
働く所を選ばないなら資格はいらない
資格不要でパーソナルトレーナーを求人しているジムも多く、働く場所を選ばないなら資格がなくてもパーソナルトレーナーとして働けます。ただし、資格不要で募集しているところが、ご自身の希望条件を満たしているとは限りません。
就職する際には、やはり資格保有者が有利です。無資格の場合よりも就職先の幅が広く、良い条件で働ける可能性が高くなります。
働く条件にこだわりがない方は、資格不要のパーソナルジムを探して応募するのも良いかもしれません。パーソナルトレーナーとしての実践的な経験を積みながら、必要な資格を取得するのがおすすめです。
パーソナルトレーナーに資格はいらないが取得するメリットはある
パーソナルトレーナーが資格を取得すると、さまざまなメリットが得られます。もし無資格でパーソナルトレーナーになったとしても将来的には資格を取得するべきといえるでしょう。
ここでは、パーソナルトレーナーが資格を取得するメリットを紹介します。メリットを知り、資格取得のために積極的に行動しましょう。
顧客・就職先から信頼を得られる
パーソナルトレーナーの資格を取得すると、顧客・就職先から信頼を得られます。資格は、その方が持っている知識や技術の証明となるからです。
企業やジムでは、人手不足のためやむを得ず「未経験者でも可」と求人を出す場合があります。しかし、採用するならやはり有資格者の方が良いと考えている場合がほとんどです。
とくに国際認証資格と呼ばれる資格(NSCA-CPT)はトレーナーの中でも10%に満たない保有率です。資格保持者は就職する際に有利になると考えられます。
またトレーニングに精通している顧客は、パーソナルトレーナーの資格についても詳しいです。そのため、有資格者の方が信頼を得やすいでしょう。
トレーニングに関する知識・スキルを深められる
資格を取得すると、トレーニングスキルだけでなく、解剖学・生理学・栄養学などの知識を深められます。
資格を取得するためには本格的な学習が必要になります。ただ学ぼうと思って勉強するよりも、資格取得を目指したほうが必要な知識をしっかり習得できるでしょう。
資格取得に向けて学習すると、無資格の方は知らないことの多さに驚くかもしれません。トレーナーとしてのレベルを実感でき、資格取得の必要性を強く感じられるようになるでしょう。
パーソナルトレーナーとしてスキルアップできる資格の種類
パーソナルトレーナーとして、スキルアップできる資格の種類は以下になります。
- NSCA-CPT
- NESTA-PFT
- NSCA-CSCS
- JATI-ATI
- 健康運動指導士・健康運動実践指導者
それぞれの資格について詳しく解説していきます。
NSCA-CPT
NSCA-CPT は、NSCAというアメリカの団体が発行する民間資格です。NSCAの認定資格は世界的にも有名で、信頼度が高いのが特徴です。
NSCA-CPTは、顧客の年齢・性別・経験を問わず、幅広い層へのトレーニング知識があることを認定する資格です。取得するには、トレーニング知識と指導技術・医学的・運動生理学的な専門知識が必要となります。
NSCA-CSCS
NSCA-CSCSは、傷害予防・スポーツパフォーマンス向上を目的としたトレーニングプログラムを計画し、実行できる能力があることを認定する資格です。プログラム計画は、安全で効果的である必要があります。
NSCA-CSCS保持者の指導対象となるのは、アスリートやスポーツチームです。一般的な健康維持やダイエットを目指すためのトレーニング知識よりも、更に高度で専門的な知識が必要となります。
NESTA-PFT
NESTA-PFTは、アメリカのパーソナルトレーナー資格認定団体NESTAが発行している資格です。NESTAの中でも、NESTA-PFTはパーソナルトレーナーの代表的な資格といわれています。
NESTA-PFTを取得するためには、トレーニングに関する幅広い知識だけでなく、顧客心理・接客マナー・広報戦略・事業計画に関する知識を理解する必要があります。
JATI-ATI
JATI-ATIは、日本の団体である特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会が発行している資格です。JATIの認定資格の中で、ATIは基礎資格に位置します。
JTTIはスポーツ選手や一般人を対象としたトレーニング指導に関する、専門家向けの資格です。上位の試験を受けるには、ATIから順に合格していく必要があるほか、受験できる条件も設けられています。
健康運動指導士・健康運動実践指導者
健康運動指導士・健康運動実践指導者は、公益財団法人 健康・体力づくり事業財団が認定する資格です。
2つの資格の特徴は以下になります。
資格名 |
内容 |
健康運動指導士 |
保険医療関係者と連携しながら、個人の心身に応じた安全で効果的な運動を実施するためのプログラム作成・指導をおこなう |
健康運動実践指導者 |
積極的な健康づくりを目的とした運動を安全かつ効果的に指導ができる |
健康運動指導士はトレーニングのプログラム作成をおもな仕事とします。健康運動実践指導者は、運動指導の専門家です。
パーソナルトレーナーの資格取得方法
パーソナルトレーナーの資格を取得するための方法は以下になります。
- トレーニングの知識を独学で学ぶ
- パーソナル養成スクールで学ぶ
それぞれの方法について解説していきます。
トレーニングの知識を独学で学ぶ
パーソナルトレーナーの資格のなかには、独学で取得できるものもあります。独学なら費用をあまりかけず、仕事や家事で忙しい方でもご自身のペースで勉強できるでしょう。
しかし、パーソナルトレーナーとしての経験がない場合、独学だと実践経験ができないデメリットがあります。実際にパーソナルトレーナーとして働く際には、実践スキルの不足により、顧客が満足できる指導ができない可能性があります。
また、独学は学習を続けるためのモチベーション維持が難しい面もあります。独学での資格取得を目指すなら、強い意志と自己管理能力が必要となるでしょう。
パーソナルトレーナー養成スクールで学ぶ
パーソナルトレーナー養成スクールでは、資格取得者による適切なサポートが受けられます。実践的なスキルが学べるので、未経験の方でもパーソナルトレーナー資格として就職した際に、スムーズに活動できるでしょう。
また、パーソナルトレーナー養成スクールの多くは、社会人であることを前提にカリキュラムが組めます。仕事や家事が忙しい方でも無理なく学べます。
まとめ
パーソナルトレーナーになるだけなら資格はいりません。しかし、正しい知識と技術を持つパーソナルトレーナーとして活躍したいなら資格は必須です。
資格を取得すれば、顧客や就職先から信頼を得られ、ご自身もトレーニングに関する知識やスキルを深められるでしょう。
この記事ではパーソナルトレーナーの資格として、NSCA-CPT・NESTA-PFT・NSCA-CSCS・JATI-ATI・健康運動指導士・健康運動実践指導者を紹介しましたが、ほかにもさまざまな資格があります。
ご自身に必要な資格を見極め、取得に向けて積極的に学びましょう。
まずはASPトレーナースクールの無料体験授業を受講してみよう
パーソナルトレーナーの資格には独学で取得できるものもありますが、勉強の仕方がわからなくなったり、モチベーションを保つのが難しくなったりすることが考えられます。パーソナルトレーナー未経験者の方が資格を取る場合、独学では実践的な経験ができないデメリットもあります。
ASPトレーナースクールなら、国家資格保持者の講師が資格取得のサポートを受けられます。実践的な経験ができるのも大きなポイントです。
就職のサポートも受けられるので、未経験の方にはとくにおすすめです。まずは、ASPトレーナースクールの無料体験授業を受講してみてください。