副業を始めるならパーソナルトレーナーはおすすめです。副業として働きやすい雇用形態が多く、働くために資格が必須ではないなどの理由から、始めやすい仕事になります。
ただし、パーソナルトレーナーを副業で始めることはメリットだけでは無いので、デメリットや注意点も知っておくべきです。
この記事では、パーソナルトレーナーを副業で始めるときのことについて解説します。副業でパーソナルトレーナーを始めようと考えている方は、参考にしてください。
パーソナルトレーナーを副業にできる?
結論から申し上げますと、パーソナルトレーナーを副業にすることはできます。
パーソナルトレーナーは働き方が複数あり、正社員以外にシフトを組んで働くアルバイトや、フリーランスとして活動する場合などがあるため、本業とは別に働くことが可能です。
ただし、本業の就業規則や、会社の方針で副業を禁止にしている場合はできないため、事前に確認しましょう。
パーソナルトレーナーが副業としておすすめの理由
パーソナルトレーナーが副業としておすすめの理由は以下のとおりです。
- 副業として働きやすい雇用形態が多い
- 働く時間を管理しやすい
- 資格が必須な仕事ではない
上記を順番に解説します。
副業として働きやすい雇用形態が多い
職場にもよりますが、パーソナルトレーナーはアルバイトや業務委託などの雇用形態が多い傾向にあります。
スポーツジムやパーソナルジムなどに所属しなくても、フリーランスとして独立しながら働くことができるため、副業として働きやすいです。
働く時間を管理しやすい
パーソナルトレーナーは事前予約制で、マンツーマンレッスンをおこなうことが多い仕事です。
予約制のため、平日の空いた時間や土日など決まった時間だけ副業したい場合に向いています。
資格が必須な仕事ではない
医者や弁護士のように、仕事によっては働くために資格が必須のケースもあります。
パーソナルトレーナーの場合、民間資格はありますが、働くために必須の資格はありません。
極端な話ではありますが、無資格でも働くことは可能となっており、今すぐにでもパーソナルトレーナーとして働き始めることは可能です。
ただし、パーソナルトレーナーとして活躍するためにはある程度の知識や技術、経験が必要になるため、無資格のまま働くよりも、民間資格の取得をおすすめします。
副業でのパーソナルトレーナーの働き方
パーソナルトレーナーの副業での働き方は、アルバイトとフリーランスが一般的です。それぞれ、順番に解説します。
アルバイト
アルバイトの場合、スポーツジムやパーソナルジムなどで採用されて、シフトを組んで働く傾向があります。
未経験者でもマニュアルや研修があるため、パーソナルトレーナーとして働くことは可能です。
ただし、アルバイトの場合、バイト先の募集要項を満たさないと採用されず、働く時間や場所が雇用者に決められるなどのデメリットがあります。
フリーランス
パーソナルジムから業務委託を受ける、あるいは独立して個人で働く方法もあります。
フリーランスのパーソナルトレーナーの場合は、働く時間をご自身で管理しやすいことが大きなメリットです。
ただし、フリーランスで働く場合はある程度の実績や指導力がないと、継続しての依頼を受けることはできません。
副業でパーソナルトレーナーを始めるメリット
副業でパーソナルトレーナーを始めるメリットは以下のとおりです。
- 副収入を得られる
- パーソナルトレーナーとしての実績を積める
- 本業に役立つ経験が身に付く
上記を順番に解説します。
副収入を得られる
副業全般に当てはまるメリットではありますが、パーソナルトレーナーとして働けば、本業とは別の副収入を得ることができます。
雇用形態や働き方にもよりますが、パーソナルトレーナーは単価が高いので、短時間でも高収入を得られる可能性があることは大きなメリットです。
パーソナルトレーナーとしての実績を積める
パーソナルトレーナーとして働いた経験は将来に役立つ場合があります。
たとえば、将来的にパーソナルトレーナーのジムを開く、あるいはアスリートやプロスポーツチームのトレーナーやスタッフになるなどのシーンで役立ちます。
パーソナルトレーナーは経験や実績が重視される仕事です。副業とはいえ、現場でお客さまを相手に指導してきたという経験は、将来的に役立つ可能性があるため、パーソナルトレーナーだけで活動したいと考えている方は取り組んでみましょう。
本業に役立つ経験が身に付く
パーソナルトレーナーとして働いたことが、本業に活かせる場合もあります。
たとえば、パーソナルトレーナーとして働くために取得した資格で得た知識が高齢者介護の現場で役に立つ、お客さまとマンツーマンでコミュニケーションを取ったことで能力が磨かれて営業に反映できたなど、本業に良い影響を及ぼす可能性は少なくありません。
本業に役立つ経験や技術が身に付くとは限りませんが、本業でのスキルアップを考えている方は、パーソナルトレーナーの副業も検討してみましょう。
副業でパーソナルトレーナーを始めるデメリット
副業でパーソナルトレーナーを始めるデメリットは以下のとおりです。
- 本業に影響を及ぼす可能性はある
- ある程度の知識や技術を求められる
- 稼げるとは限らない
上記を順番に解説します。
本業に影響を及ぼす可能性はある
パーソナルトレーナーに限りませんが、副業を始めたことで本業に影響を及ぼす可能性はあると覚えておきましょう。
たとえば、平日の空き時間や土日に集中して働いた場合、仕事の休み時間や休日を削ってしまうことにつながります。また、スケジュールの管理やお客さまとの対応に追われてしまい、本業の働く時間が減ってしまう可能性も否定できません。
本業を将来的に続けるつもりがあるなら、パーソナルトレーナーはあくまでも副業の範囲にとどめておくべきです。
ある程度の知識や技術を求められる
パーソナルトレーナーは単価の高い副業のため、ある程度の知識や実績を求められる傾向があります。
資格が必須の仕事ではありませんが、ジムによっては募集要項に民間資格の取得が盛り込まれていることがあり、お客さまはパーソナルトレーナーを選ぶときに資格の有無をチェックしていることが多いです。
パーソナルトレーナーの副業を続けるためには、ある程度の知識や技術の取得は必要になります。
稼げるとは限らない
職場にもよりますが、パーソナルトレーナーは指名制が多く、指名がないと収入を得られないこともあります。
短時間で稼げる可能性はありますが、パーソナルトレーナーを始めたばかりの頃は、ほかの副業よりも収入が少ない可能性があると覚えておきましょう。
副業でパーソナルトレーナーを始める際の注意点
副業でパーソナルトレーナーを始める際の注意点は以下のとおりです。
- 本業の就業規則を確認する
- 一定の収入を得たら申告する必要がある
- 本業とのバランスを調整する
上記を順番に解説します。
本業の就業規則を確認する
本業によっては就業規則で副業を禁止している場合があります。
就業規則とは、職場における賃金や労働時間などの労働条件や職場内でのルールなどをまとめた書面です。
副業を禁止していなくても、始める際には届け出が必要といったルールがあるため、まずは就業規則を確認してみましょう。
一定の収入を得たら申告する必要がある
アルバイトやフリーランスなどの雇用形態に関わらず、副業で得た収入が年間20万円を超えたら確定申告をおこないます。
確定申告とは、1年間の収入から納めるべき税金を確定して申告する手続きです。
本業が正社員や派遣社員の場合、会社が税金の申告をしていますが、副業をしている場合はご自身で確定申告が必要になると覚えておきましょう。
本業とのバランスを調整する
副業を始める場合、どこかの時間を削る必要があります。
たとえば、パーソナルトレーナーとして働く時間を週末や夜間など、特定の時間だけに限定していても、なにかトラブルが起きると本業で働いているときに影響を及ぼす可能性は否定できません。
将来的にパーソナルトレーナーとして活動するならともかく、副業として続けるつもりなら本業とのバランス調整は必要です。
パーソナルトレーナーの副業を始める際のポイント
パーソナルトレーナーの副業を始める際のポイントは以下のとおりです。
- パーソナルトレーナーとしての方向性を決める
- 知識や技術を身に付ける
上記を順番に解説します。
パーソナルトレーナーとしての方向性を決める
パーソナルトレーナーは雇用形態のほかに、得意分野や指導方針などの方向性も複数あるため決めておくと良いです。
トレーニングを受けたい方の希望や目的は次のように異なります。
ダイエットが目的のお客さまに対しては脂肪燃焼を優先したトレーニングメニューを提供する、スポーツでの体作りが目的のお客さまなら必要な部位の筋肉を鍛えるなど、希望や目的によって業務内容は異なります。
基本的に、パーソナルトレーナーはお客さまの要望を聞いてメニューを組み立てますが、事前にご自身の得意分野や指導方針などを決めておくと、アルバイトとして働くジムを選びやすくなったり、フリーランスとして活動しやすくなったりします。
知識や技術を身に付ける
副業でパーソナルトレーナーを始めるなら、ある程度の知識や技術を身に付けないと難しいです。
パーソナルトレーナーはお客さまからの指名を受けないと、稼ぐことはできません。お客さまは資格の有無や口コミなどを参考にしてパーソナルトレーナーを選ぶことが多いです。
つまり、ある程度の知識や技術を身に付けて資格を取得したり、品質の高いトレーニング指導を提供したりしないと、お客さまから指名を受けられません。技術や知識を身に付けるためにも、トレーナー育成スクールに通うことを検討してみましょう。
副業でパーソナルトレーナーを始めるのに役立つ資格
副業でパーソナルトレーナーを始めるなら、次の資格を取得してみましょう。
上記を順番に解説します。
NSCA-CPT
NSCA-CPTとは、NSCA認定パーソナルトレーナーという資格です※1。
取得要件 |
高校を卒業している、あるいは高卒認定試験に合格している
18歳以上
NSCAジャパンの正会員か学生会員
有効なCPR/AEDの認定者※2 |
難易度 |
82.3%(2022年度) |
取得までの費用 |
独学なら約8万円~約9万円 |
取得できれば、トレーニングやコンディショニングなどの指導をおこなえるだけの優れた専門的な能力を持つと認定されます。
アスリートだけでなく、幅広い年齢層の方を指導できる知識と技術が身に付くため、パーソナルトレーナーとして活躍したい方は取得を検討しましょう。
※1出典:NSCA「NSCA認定資格とは」
※2資格認定に有効なCPR/AEDの認定には条件があります。
NESTA-PFT
NESTA-PFTとは、National Exercise&Sports Trainers Association(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)が発行している資格です※3。
取得要件 |
必須要件
(全部満たす必要がある) |
NESTA JAPANからPFTテキストを購入済み
CPR・AEDの技能を習得・保持している
日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有する
満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定資格試験合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者 |
該当要件
(ひとつ以上に該当する) |
1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
NESTAの認定する養成講座、養成コース(認定校・認定アカデミー含む)を受講済みである |
難易度 |
50%~60% |
取得までの費用 |
独学なら約8万円~約21万円 |
人体に関する幅広い知識や、トレーニングに関する偏りのない知識などを身に付けることが可能な資格です。また、クライアントとのコミュニケーション対応力や、営業に関係するビジネススキルも磨けるため、フリーランスとして活動する方は取得しましょう。
※3出典:NESTA JAPAN(ネスタジャパン) -全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会「NESTA PFT認定 取得までの流れ」
まとめ
パーソナルトレーナーは副業としておすすめですが、次のようなメリットやデメリットがあります。
|
パーソナルトレーナーを副業とした場合 |
メリット |
副収入を得られる
パーソナルトレーナーとしての実績を積める
本業に役立つ経験が身に付く |
デメリット |
本業に影響を及ぼす可能性はある
ある程度の知識や技術を求められる
稼げるとは限らない |
パーソナルトレーナーを副業として始めるなら、ご自身の方向性を決めておき、ある程度の知識や技術を身に付けたほうが望ましいです。そのため、パーソナルトレーナー向けの民間資格の取得も検討してみましょう。
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