筋トレや運動後に「プロテインを摂取する」というイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。
プロテインといっても種類はいくつかあるため、効果を高めるためには用途にあわせて選ぶ必要があります。また、効率良く栄養素を補給するためには、プロテインを摂取するタイミングも重要です。
この記事では、プロテインの効果や利用するメリット、摂取のタイミングを紹介します。効率的に筋力をアップさせたい方は、ぜひ参考にしてください。
プロテインの効果とは
プロテインは、直訳すると「タンパク質」の意味です。成人(体重60kg)の場合、身体の約60%が水分で、続いて多い栄養素がタンパク質の約16%といわれています。
タンパク質は、人体を構成する筋肉・臓器・皮膚・髪などを構成する成分であるだけでなく、身体のエネルギー源になったりホルモン・酵素の運搬や生体防御反応にも関連したりする重要な栄養素です。
日本では、人体に重要なタンパク質が豊富に含まれている栄養補給食品のことをプロテインと呼んでいます。
タンパク質は筋肉を作るために必要な栄養素のため、手軽にタンパク質を補給できるプロテインを運動後に摂取するイメージが強い傾向があるのでしょう。
また、プロテインにはおもに3つの種類があり、最大限の効果を得るためには、目的にあわせて最適なプロテインを摂取することが大切です。
プロテインの種類 |
特徴 |
ホエイプロテイン |
牛乳に含まれるタンパク質の一種で、水に溶けやすく、吸収が早いことが特徴です。 |
カゼインプロテイン |
ホエイプロテインと同様に牛乳に含まれるタンパク質の一種です。不溶性のため水に溶けにくく、体内にゆっくりと吸収されることが特徴です。 |
ソイプロテイン |
大豆に含まれるタンパク質の一種で、カゼインプロテインと同様に体内へゆっくりと吸収されることが特徴です。 |
以下では、プロテインの摂取によるおもな効果と向いているプロテインの種類を紹介します。
筋肉量の増大や筋肉の回復をサポート
筋トレや運動後は、筋肉が損傷・修復することで筋力が増えますが、筋肉の修復にはアミノ酸が必要です。
アミノ酸の中でも、とくに筋肉の保持・増量に重要な役割を果たす「BCAA(分岐鎖アミノ酸)」は、体内で作ることができません。
その点、プロテインはBCAAを含めたアミノ酸を多く含んでいるため、プロテインを摂取することで筋肉の疲労や損傷を回復させる働きが期待できます。
なお、筋肉の増大や回復のサポート効果を目的にする場合は、吸収が早いホエイプロテインが向いています。
ダイエットや美容のサポート
プロテインには、ダイエットや美容をサポートする効果も期待できます。ダイエットを目的とするのであれば、水に溶けにくく、ゆっくりとタンパク質を吸収できるカゼインプロテインやソイプロテインが向いています。
カゼインプロテインやソイプロテインを摂取すると満腹感が得られるため、間食の防止なる他、効率的にアミノ酸を摂取できるので筋肉量も維持しやすくなるでしょう。
とくにソイプロテインは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボンが多く含まれるため、美容にも気を付けたい方におすすめです。
プロテインを摂取するメリット
タンパク質は普段の食事からでも摂取できますが、プロテインを利用することにはさまざまなメリットがあります。
- 手軽にタンパク質を補給できる
- タンパク質の吸収スピードを調整できる
- 余計なカロリーを摂取しなくて良い
以下では、プロテインを摂取するメリットを詳しく紹介します。
手軽にタンパク質を補給できる
プロテインは、いつでも手軽にタンパク質を摂取できます。タンパク質の摂取が必要なタイミングは人によって異なり、筋トレや運動をする方であれば、トレーニングや運動の直後にタンパク質を摂取したいこともあるでしょう。
プロテインには、ドリンクタイプやプロテインバーなどさまざまな種類があります。トレーニングジムなどの外出先に持ち歩けるタイプも多いため、ご自身が利用しやすいプロテインを選んで効率的にタンパク質の摂取が可能です。
タンパク質の吸収スピードを調整できる
先に少し触れたとおり、プロテインにはホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインのように種類があります。
種類によってタンパク質の吸収スピードは異なるため、目的にあわせて吸収スピードを調節できるのもプロテインを利用するメリットです。
たとえば、筋肉の増量をメインとする方なら吸収の早いホエイプロテイン、ダイエットがメインの方なら吸収スピードがゆっくりのカゼインプロテインやソイプロテインというように、使い分けができます。
プロテインを活用し、目的にあわせてタンパク質の吸収スピードを調節することで、効率的に身体作りをサポートできるでしょう。
余計なカロリーを摂取しなくて良い
タンパク質は食品から摂取するのが基本ですが、タンパク質をおもに含む食品には、脂質や炭水化物を多く含む場合があります。プロテインはタンパク質をメインの栄養素として調合されているため、脂質や炭水化物の含有量が低く、基本的に低下カロリーです。
プロテインを利用することで余計なカロリーを摂取せずに効率良くタンパク質を補給できるため、体重をコントロールしながら身体作りがしやすいでしょう。
プロテインの効果を高めるタイミング
プロテインを摂取する際は、タイミングが重要です。プロテインを摂取する最適なタイミングは、以下のとおりです。
それぞれを詳しく解説します。
筋トレ・運動後
筋トレ後や運動後は、筋肉がタンパク質を吸収しやすい状態になっており、タンパク質の吸収効率が高いとされています。
そのため、筋トレ後や運動後は、プロテインを摂取する最適なタイミングのひとつです。時間に関しては諸説ありますが、一般的には45分以内が推奨されています。
とくに高強度運動のあとは筋肉量が増加する傾向があるため、プロテインで効率的にタンパク質を摂取すると良いでしょう。
寝る前
就寝時は、身体を作るために必要な成長ホルモンが分泌されています。成長ホルモンにはタンパク質の吸収を促す働きがあるため、就寝前にタンパク質を摂取することで、筋肉の成長を促進させる効果が期待できます。
また、就寝前のプロテイン摂取には空腹感を解消できるメリットもあり、就寝前の間食の防止にも役立ちます。ただし、就寝直前のプロテイン摂取は胃への負担がかかるため、遅くても就寝1時間前には摂取しましょう。
起床後
プロテインは、起床後に摂取するのもおすすめです。
就寝中は筋肉を作るためにタンパク質が吸収されるため、起床後はタンパク質が不足した状態です。毎朝しっかりと栄養バランスが整った朝食を食べていれば問題ありませんが、時間がなくて朝食を抜いている方もいるでしょう。
タンパク質はエネルギー源となる重要な栄養素です。起床後にプロテインを摂取すれば、不足しているタンパク質を補うことが可能です。
また、起床後のプロテイン摂取は夜の睡眠を補助する効果も期待できます。睡眠を促すメラトニンは、タンパク質に含まれるトリプトファンによって生成されますが、トリプトファンからメラトニンが生成されるまでには14時間~16時間程度かかります。
起床後にプロテインを摂取することでメラトニンの生成を助ける働きも期待できるため、夜に自然な眠気を感じやすくなる可能性があります。
プロテインはタンパク質補給のサポートとして利用することが大切
タンパク質は、肉類や魚類、乳製品、豆類などさまざまな食材に含まれています。いつでも手軽にタンパク質を摂取できるプロテインは便利ですが、基本的にタンパク質は、食事から摂取することが大切です。
そのため、プロテインはあくまでも栄養補給のサポートと考え、食事からしっかりとタンパク質を摂取するように心がけましょう。
なお、タンパク質を含め、トレーニングに必要な栄養素や最適な摂取のタイミングなどを知るためには、栄養学を学ぶことがおすすめです。
栄養学はご自身でも学習できますが、本格的に学ぶのであればトレーナー育成スクールへ通うことを検討するのも良いでしょう。
トレーナー育成スクールとは、トレーニングに関する幅広い知識を学べる学校です。カリキュラムはスクールごとに異なりますが、一般的に栄養学や心理学からトレーニング技術まで、トレーナーに必要な知識をしっかりと学ぶことができます。
まとめ
タンパク質を手軽に摂取できるプロテインは、栄養補給のサポートとして最適です。プロテインにはいくつかの種類があり、種類によって特徴が異なるため、目的にあわせて選びましょう。
また、プロテインの効果を高めるためには、摂取するタイミングも重要です。プロテインはトレーニング後に摂取するイメージがありますが、就寝前や起床後も摂取するタイミングとして適しています。
タンパク質は食事からの摂取が基本ですが、タンパク質が足りないと感じる場合などは、必要に応じて上手にプロテインを取り入れましょう。
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